ガイドブックには 載らない庭園Garden

知る人ぞ知る 御代田の名所A connoisseur

花

軽井沢との境、御代田の清万(せいまん)地区にある庭園をご紹介。
約3000坪もある敷地は、なんと個人のお宅。
『ガイドブックに載らない庭園』と記したのは、それが理由。
敷地内には、高山植物の女王コマクサをはじめとする山野草の群生から、
シャクナゲ、ツツジ、ベニバナドウダンツツジ、バラ。
更に50センチはあろうかという錦鯉が悠々と泳ぐ池にいたるまで、
すべてが見事な一級品。

こちらで花木のお世話をしているのは、堀篭さん 御歳88歳。
この3000坪の花木のほとんどを、一人で手入れをしているというから驚く。
ただ苗木を育て、美しい庭を造っているだけではなく、絶滅寸前の種の保護なども行っているという。
フランスとスペインの国境にあるピレネーへ自ら赴き、種を採り苗に育てたり、珍しい原種を挿木で増やしたり。

花
私有の裏山には、シャクナゲやツツジなどの苗木を、
数百本という規模で育てている。
小さな苗木を何年、何十年という長い年月をかけて大きな株に育てているのだ。
なにを隠そう、御代田の浅間シャクナゲ公園のシャクナゲの苗木200株は、
堀篭さんの寄贈という。


ほりごめさん
訪問中、堀篭さんの会話にそっと耳を傾けると、まるで花木と会話をしているかのような声が聞こえてきた。

「この木は昨年たくさんの花をつけたから、今年は疲れているんだ。だから今年は花は少なめ、花木はそういうもの。花や実をつけることは、植物にとって、とても大きな力を必要とするんだよ。バラは1年に3回花を咲かせることもできるけど、それだと木が疲れちゃうよね。これは違う月に種をまけば、もっと沢山の芽が出たかもしれないな・・・」

花も木も人も一緒。それはまるで人を見て、人を育てているかのような愛情に聞こえる。

この庭園は約30年の年月をかけて育て上げたものらしい。
なるほど、昨日、今日に出来上がったものでもなく、また造園業者が短期間で仕上げた庭でもないことが、
素人の目にもわかる。
これも人と同じだ。


この庭園を通りがかりに見つけ、ふいに立ち寄る方もいらっしゃるらしい。4月下旬〜8月くらいまでの間、次々と季節の花々が咲き誇っている。
堀篭さんがいらっしゃるときにお声かけして、是非庭園内を散策してほしい。

※個人宅なので、見学前には必ずお声かけし、くれぐれもマナーを大切に

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